豊川高校水泳部の名を世界に知らしめたのは、日の丸を背負って五輪の舞台で戦った名選手たちの存在です。歴代の卒業生名簿には、日本競泳史に名を残すトップスイマーがずらりと並びます。
ロンドン2012オリンピックの女子4×100mメドレーリレーで銅メダルを獲得した加藤ゆか選手は、同校が生んだ偉大なロールモデルのひとりです。彼女が見せた爆発的なバタフライの推進力は、後続の女子選手たちに「豊川から世界へ行ける」という確固たる道標を示しました。また、男子400m個人メドレーでロンドン五輪6位入賞を果たした堀畑裕也選手も、高校時代に培った無尽蔵のスタミナとタフなメンタリティを世界の大舞台で証明しました。
そして、近年の象徴的存在といえば今井月(るな)選手です。中学時代から天才スイマーとして脚光を浴びていた彼女は、さらなる高みを目指して豊川高校へ進学。高校1年生にしてリオデジャネイロ2016オリンピックの日本代表の座を射止めました。当時の取材手記において彼女は「仲間と競い合い、励まし合える環境があったからこそ、代表選考の重圧を乗り越えられた」と述懐しています。
さらに、日本記録を樹立し世界選手権や東京五輪で活躍した川本武史選手など、短距離から個人メドレーまで多彩なスペシャリストを輩出。彼らに共通しているのは、高校時代に「極限の緊張感の中で結果を出す胆力」を身につけている点です。