マーケティング戦略におけるバンドル販売とは、複数の異なる商品やサービスを組み合わせて1つの価格を設定し、個別に買い揃えるよりも割安感や利便性を打ち出して販売する手法です。ファストフードのバリューセットや、通信回線とスマートフォン端末のセット割などはその典型です。ここでしばしば混同されるのが、独占禁止法で規制される「抱き合わせ販売」との法的な差異です。
日本の公正取引委員会が規定する独占禁止法第19条(不公正な取引方法)における抱き合わせ販売違いの核心は、「市場支配力を持つ事業者が、人気商品や必須インフラの購入を盾に取り、顧客が望まない別商品を不当に強制購入させているかどうか」という点にあります。個別販売の選択肢が明確に残されており、価格設定が不当に競合他社を排除するものでなければ、正規のバンドル価格戦略として正当に認められます。
また、バンドルの対極に位置する概念が「アンバンドル(Unbundle)」です。これまで一括で提供されていた複合的なサービスを分解し、ユーザーが必要な機能だけを単品で購入できるようにするアプローチを指します。市場の成熟や顧客ニーズの多様化に伴い、産業界では「バンドル化(統合)」と「アンバンドル化(個別最適化)」が周期的に繰り返されてきました。