堤義明氏の人生を紐解く上で避けて通れないのが、父・堤康次郎(元衆議院議長・西武グループ創業者)の血脈と、異母兄であるセゾングループ創業者・堤清二(辻井喬)氏との確執です。
父・康次郎氏は極めて複雑な女性関係を持ち、正妻と妾の間に多くの子供をもうけました。長男でも次男でもなかった義明氏が正統後継者として選ばれ、西武鉄道や国土計画などの「本流(鉄道・不動産)」を継承。一方、文学青年肌だった清二氏には、当時経営難だった西武百貨店を中心とする「流通部門」が割り振られました。
この継承劇が引き金となり、「西武鉄道グループ(義明)」と「セゾングループ(清二)」は激しいライバル関係へと発展。バブル期には兄弟双方が異なるアプローチで日本経済を牽引しました。しかし、バブル崩壊後にセゾンが解体し、続いて西武グループも崩壊。
両者は晩年、互いの栄枯盛衰を経て静かに連絡を取り合い、2013年に堤清二氏が逝去する直前には確執を乗り越えて和解を果たしたと報じられています。