警察官の平均年収は、地方公務員給与実態調査などの統計データを総合すると約680万〜730万円(平均年齢38〜40歳前後)で推移しています。これは国税庁が発表している民間企業の平均年収(約460万円前後)と比較すると約1.5倍に相当し、数字だけを見れば高水準な水準に位置しています。
警察官には一般行政職よりも基本給が高く設定された「公安職俸給表(一)」が適用されます。警察業務が持つ危険性や困難性、過酷な勤務環境への配慮として、ベースとなる給与単価が一般の公務員より約1割ほど高く設計されているためです。
しかし、額面の年収と毎月口座に振り込まれる「実際の手取り額」の間には、各種税金や共済組合費などの控除により少なくない乖離が存在します。実際の給与明細の内訳を検証すると、意外な現実が見えてきます。
例えば、警視庁に勤務する20代後半・巡査長(大卒・勤続6年目)のモデル給与明細を見ると、額面月給は約32万円ですが、健康保険料・年金・所得税・住民税・警察共済費などで約6万5,000円が控除され、手取り月額は約25万5,000円となります。これに年2回のボーナス(期末手当・勤勉手当)が年間約130万円支給され、年収ベースでは約514万円という計算になります。
採用直後となる大卒初任給は地域手当込みで月額約25万〜27万円、高卒初任給は月額約21万〜23万円です。警察学校に入校している期間中も満額支給されますが、手取り額としては大卒で約20万円、高卒で約17万円程度からのスタートとなります。