大人が手足口病にかかった場合、避けて通れないのが仕事の調整です。手足口病は学校保健安全法や感染症法において出勤停止が義務付けられている疾患ではありません。しかし、大人の手足口病で仕事は何日休むべきかという問いに対して、臨床現場や実務面からの推奨は「最低3〜5日の完全休職」です。
理由は単純明快で、足裏の激痛により通勤電車に乗ることも歩くこともできず、手先の水疱によってPC操作や作業が著しく制限されるためです。さらに、オフィス環境でドアノブや共有PCを介して同僚へ接触感染させるリスクも無視できません。
家庭内二次感染を遮断する鉄壁の予防対策
子どもが発症した際、親への感染を防ぐための手足口病の家庭内感染の予防対策には厳格なルールが必要です。最も重要な事実は、手足口病の原因ウイルス(エンテロウイルス属)には脂質の膜(エンベロープ)がなく、一般的なアルコール消毒薬がほとんど効かないという点です。
- 流水と石けんによる徹底した手洗い:ウイルスの物理的な洗い流しが最大の防御策です。オムツ交換後や看病後は30秒以上の手洗いを徹底してください。
- 次亜塩素酸ナトリウムでの消毒:ドアノブ、おもちゃ、便座などの共有部分は、市販の塩素系漂白剤を薄めた液(0.02〜0.05%次亜塩素酸ナトリウム)で清拭します。
- オムツ処理時の使い捨て手袋とマスク着用:便中には数週間にわたり高濃度のウイルスが排出されます。オムツはビニール袋に密閉して廃棄します。
- タオルの完全個別化・入浴順序の配慮:タオルの共用は厳禁です。入浴は感染者を最後に回し、浴槽の残り湯での洗濯も避けてください。
【専門家の結論】やってはいけないNG行動と受診の目安
発疹のかゆみや痛みに耐えかねて水疱を針などで潰す行為は、滲出液中の大量のウイルスを周囲に拡散させ、細菌による二次感染を引き起こすため絶対に避けてください。また、市販の鎮痛薬(アセトアミノフェンやロキソプロフェンなど)は痛みの緩和に有効ですが、自己判断でステロイド外用薬を使用するとウイルスの増殖を助長する恐れがあるため、必ず皮膚科または内科医の診断を受けて対症療法の処方を受けてください。