「一度コテージの気楽さを知ってしまうと、もう共用廊下のあるホテルには戻れません」――。取材に応じた都内在住のゴールデンレトリバーの飼い主(40代・会社役員)は、実感を込めてそう語りました。多くの愛犬家が一般的なペットフレンドリーホテルから独立コテージへシフトしている最大の理由は、「心理的ストレスからの完全な解放」にあります。
ホテル形式の宿泊施設では、エントランスやエレベーター、ロビーなどでどうしても他家の犬と鉢合わせになります。縄張り意識の強い犬や警戒心の強い保護犬にとって、密閉空間での接近は強い緊張を強いることになり、突発的な吠え合いや威嚇トラブルを引き起こしかねません。また、「夜間に愛犬が遠吠えや警戒吠えをしたら周囲の部屋に迷惑がかかる」という飼い主側のプレッシャーは、せっかくの休暇を神経のすり減る時間に一変させてしまいます。
その点、独立した敷地を持つコテージであれば、隣棟との十分な距離が確保されており、物音や鳴き声を過度に恐れる必要がありません。さらに近年進展する「ペットの家族化(ドッグ・ヒューマナイゼーション)」の流れを受け、飼い主たちは単に「ペットと一緒に寝泊まりできる場所」ではなく、「愛犬が自宅以上に自由に駆け回り、ストレスなく過ごせる上質な環境」を求めています。軽井沢特有の澄んだ空気と木々の香り、広々としたプライベートガーデンが合致した結果が、現在の記録的な予約過熱現象を生み出しているのです。