「花が終わったらすぐに植え替えるべき」というアドバイスを額面通りに受け取り、真冬や早春に作業を行って枯死させる例が後を絶ちません。胡蝶蘭の生育適温は20℃〜28℃であり、最低気温が15℃を下回る時期は緩慢な休眠状態に入っています。
根の細胞分裂が活発化し、傷口を自力で修復できる胡蝶蘭の植え替え時期は、春から初夏にかけての4月中旬から6月下旬です。この期間であれば、作業によって根に亀裂が入っても新しい緑色の「生長点」が次々と伸び出し、環境変化によるストレスを迅速に克服できます。
もし贈答用胡蝶蘭の花が12月や1月に終わった場合は、寒冷期に植え替えてはなりません。花茎を株元から2〜3節残して切り落とし、ポリポットに入ったまま春本番まで水やりを極力控えて冬越しさせます。植え替えの頻度については、2〜3年に1回が業界標準のサイクルです。水苔や樹皮が酸化してボロボロと崩れ始めたり、鉢の底穴から根が過剰に溢れ出して通気が阻害されたタイミングが、植え替えの明確なサインとなります。