ビジュアルの変容だけに目を奪われがちだが、彼の真骨頂はどこまでも圧倒的な声量と音域、そして豊かな表現力にある。いくら衣装や話題性で注目を集めようとも、歌声に魂が宿っていなければ、一時の奇策として消費されて終わっていただろう。
劇場を揺らす豊かな声量は、ポピュラーソングやハードロックの楽曲においても遺憾なく発揮される。見た目の変化に最初は戸惑っていた長年のファンも、マイクを握った瞬間に解き放たれる圧巻の歌声を聞けば、彼が何一つ変わらないどころか、より深く、より高みへと進化していることを自ずと理解させられるのだ。