霊火堂の炉の上には、煤で真っ黒になった巨大な鉄製の大茶釜が吊るされています。この茶釜で消えずの火によって昼夜問わず沸かされ続けている湯は、古来より「万病に効く霊水」として信仰されてきました。
弥山の地下深くから湧き出る清らかな天然水を、聖なる火でじっくりと煎じ詰めた霊水は、堂内に設置された柄杓と紙コップを使って参拝者自身の手で汲み、その場でいただくことができます(初穂料は志納)。
実際に霊水を口に含んだ参拝者からは、「ほんのりと香ばしい灰や薪の燻香が鼻腔を抜け、角のない驚くほどまろやかな口当たり」「体の芯からじんわりと温まる感覚がある」といった声が多く聞かれます。無病息災や病気平癒を祈願する参拝者にとって、五感を通じて御神徳を体内に取り込む特別な体験となっています。