権力は空白を嫌う。派閥解消の前哨戦を経て形骸化したはずの派閥力学が、政策勉強会や無派閥グループの看板を掲げて静かに復活を遂げている。水面下で蠢く複数のグループが、次期レースを見据えた多数派工作に奔走しているのだ。
ある自民党幹部が匿名を条件に明かした。「表で手を握りながら、背中で短刀を研ぎ合っている」。内閣支持率の推移を冷徹に見つめる中堅・若手議員たちの焦燥感は限界に近い。党内第2勢力、第3勢力の領袖たちが密かに会合を重ねる理由はただ一つ。政権が倒れたその瞬間に、自らの陣営からトップを担ぎ出すための布石である。解散風が吹き荒れるたび、永田町には疑心暗鬼と謀略の渦が広がる。