このブームの背景には、近年のポップカルチャーと歴史エンターテインメントの世界的ヒットがある。平安時代を描いた大河ドラマで紫式部が見せた優雅な髪姿や、実力派女優の杏が私服や和服で見せる粋な着こなしは、若い世代の「和」への憧れを強烈に刺激した。
さらに、蜷川実花監督の鮮烈なビジュアルが話題となった映画『さくらん』や、空前のヒットを記録した映画『鬼滅の刃』に登場する魅力的なキャラクターたちの髪型も大きく影響している。これまで若年層の顧客開拓に悩んでいた和装・着物業界にとっても、100均を入口にしたこの現象は予想外の追い風だ。日本の伝統美と現代のトレンドが見事に融合し、かんざしというアイテムが今、新たな黄金期を迎えている。