日常会話では混同されがちな言葉ですが、法律や事業上の区分において大きな違いが存在します。国土交通省の定義によれば、一般貨物自動車運送事業のうち特別積合せ貨物運送などに該当する小口運送サービス全般を指す言葉です。
一方で「宅急便」は、ヤマト運輸株式会社が所有する登録商標です。かつて同社の社長を務めた小倉昌男氏が、それまで法人中心だったトラック物流の常識を覆し、個人宅向けの小口配送ネットワークを構築したことから始まりました。この商標の知名度があまりに高いため、スタジオジブリの映画『魔女の宅急便』が制作された際にも、タイトル使用にあたってヤマト運輸との間で調整が行われたエピソードは広く知られています。
また、佐川急便株式会社が提供する「飛脚宅配便」や、日本郵便株式会社が提供する「ゆうパック」も主要なサービスとして市場を分かつ存在です。郵便法に基づく手紙やハガキなどの「郵便物」とは異なり、宅配サービスは貨物自動車運送事業法等の規制に基づいて荷物を運搬する点に明確な線引きがあります。