この地に伝わる古くからの伝承によれば、平安時代の征夷大将軍・坂上田村麻呂が北征の折に立ち寄り、陣を張った標柱として差ししたイチョウの枝が根付いたものだという。歴史のロマンを感じさせる伝説は、今も地域の人々の間で語り継がれている。
青森県深浦町において、この巨木は「垂乳根の公孫樹(たらちねのいちょう)」とも呼ばれ、古くから母乳の出が良くなる神木として深く信仰されてきた。幹から垂れ下がる無数の気根(乳柱)に祈りを捧げる風習は、子宝や健やかな成長を願う親心の象徴として、現代の参拝客の心にも温かく響いている。