酒場文化を語る上で欠かせないのが、メディア露出がもたらす熱気だ。酒場詩人として知られる吉田類氏が巡る『吉田類の酒場放浪記』で紹介された立川の老舗酒場には、放送から時を経ても全国からファンが足繁く通い続ける。カウンター越しに見せる店主の笑顔や、長年受け継がれてきた秘伝のタレは、ファンにとって聖地そのものだ。
また、実在する名店を舞台にした人気ドラマ『孤独のグルメ』の影響も非常に大きい。主人公が頬張ったガッツリ系の居酒屋飯や独創的な名物料理を味わうため、あえて一人で店を訪れるフリーの飲み手が増加している。メディアを通じて可視化された店舗の物語や情熱が、多くの人々の足を立川へと向かわせる強い動機となっているのだ。