御徒町駅からアメ横の活気ある通りを抜け、少し奥まった場所にある万双のアメ横本店。扉を開けると、そこはまるで頑固な仕立て屋のアトリエだ。棚に整然と並ぶ革小物のどこを見渡しても、ブランドロゴは見当たらない。
「お客様が主役であり、職人の名前を誇示する必要はない」。創業者の武居良則氏が貫き通してきたこの哲学は、創業から数十年を経た今も一切ブレていない。派手なマーケティングに頼らず、口コミと手触りだけで評価を広げてきたこの日本製レザーウォレットは、道具としての機能美を極限まで突き詰めた結果生まれたものだ。