フランケンロボくんを語る上で避けて通れないのが、体内に宿る高圧電流による感電体質です。落雷によって生み出された影響で、彼の体内には常に膨大な電気が渦巻いており、感情が高ぶって他者に触れたり抱きついたりすると、強力な放電現象が起きてしまいます。
フランケンロボくんにとって「パパへのハグ」は最大の親愛の証です。しかし、抱きつかれたばいきんまんは数万ボルトの電流を直撃され、黒焦げになりながら激痛でのたうち回ることになります。物語の定番ギャグとして描かれるこの構図ですが、一歩引いて観察すると、そこには極めて残酷な人間関係のメタファーが横たわっています。
「大好きな相手を抱きしめたいのに、触れると相手を激しく傷つけてしまう」——。この苦悩は、哲学や心理学で語られる『ヤマアラシのジレンマ』を想起させます。ばいきんまんが彼を見かけるや否や全速力で逃走するのは、単に邪悪な企みを邪魔されたくないだけでなく、純粋に「命に関わる電撃の恐怖」に直面しているためです。それでもなお、フランケンロボくんは逃げる背中を「パパがかくれんぼをして遊んでくれている」と無邪気に解釈し、どこまでも追いかけ続けます。このすれ違いの純粋さが、視聴者の胸に切なさを刻み込みます。