常に第一線で脚光を浴び続けた竹脇無我だが、その光の裏には人知れぬ葛藤と苦悩が存在していた。完璧な二枚目像を求められる重圧、そして完璧主義な性格ゆえの精神的負荷。彼は生涯を通じて、役者という職業にどこまでも誠実であり続けた。
一時期は病との闘いを余儀なくされたものの、見事に復帰を果たし、晩年まで深みのある演技を見せ続けた。自らの弱さをも包み込み、表現の糧へと昇華させた彼の生き様は、共演者や後輩俳優たちにとっても大きな指針となっている。彼が遺した作品群には、人間としての誠実さと、表現に対する揺るぎないプライドが息づいている。