「気まずさを一切感じずに、本物の味を堪能したい」——そんな消費者の熱狂的なニーズに応えるべく、現場の取材で見えてきたのは、設計段階からおひとり様を想定した話題の穴場店の台頭だ。従来のラーメン店のような狭小カウンターではなく、ゆったりとした奥行きと隣席との絶妙な距離感を保った「カウンター席グルメ」が空前のブームを巻き起こしている。
都内の隠れ家ビストロや高級和食店では、入りやすいカウンター席を店内中央に配置し、職人の手さばきをライブ感覚で楽しめる空間演出を導入。周囲の視線を物理的・視覚的にカットするパーテーションや高めのアームチェアが、個室さながらの没入感を生み出している。さらに、昼限定で展開される「ソロ専用コース」や「お得な限定メニュー」は、夜の本格メニューをリーズナブルに味わえるとあって予約が殺到。気兼ねなく暖簾を潜れる環境が整ったいま、絶品料理を独り占めする体験は、かつてないほど身近なものとなっている。