曲の切実さを語る上で避けて通れないのが、チャーリー・プースとセレーナ・ゴメスの間に起きた私生活のリアルなすれ違いです。楽曲がリリースされた2016年当時、二人の親密な様子から熱愛説がメディアを騒がせましたが、当時は双方が「単なる親しい友人」と主張していました。
しかし、沈黙を破ったのはチャーリー本人でした。2018年、アメリカの音楽専門誌『Billboard』のカバーストーリーインタビューにおいて、チャーリーは本作の背景にあった事実を激白しています。
「この曲は僕の人生の特定の瞬間について歌ったものなんだ。セレーナのような誰かが、公には決して口にしないけれど、心の中では別の誰かに強い注意を向けていた時があった。それに気づいた時、僕はひどく混乱したんだ」
さらにチャーリーは、彼女との関係について「非常に短期間で、規模は小さかったけれど、自分に強烈なダメージを与えたものだった」と明かしています。当時、セレーナ・ゴメスの歴代彼氏の遍歴を振り返ると、ジャスティン・ビーバーとの泥沼の破局・復縁(いわゆるジェレーナ関係)の渦中にありました。チャーリーと意気投合し、スタジオのクローゼットでボーカルをレコーディングするほどの強い熱量を共有しながらも、セレーナの心には常に別の元恋人の影が落ちていたのです。
セレーナ自身はこの発言に対して公式な反論を行っていませんが、楽曲に漂う「どうしようもなく届かない相手への距離感」は、演出された演技ではなく、二人の間に漂っていた生々しい摩擦熱から生まれた産物でした。