ウォルトディズニー名言の裏側|裏切りと破産が育んだ奇跡の言葉

ウォルトディズニー名言の裏側|裏切りと破産が育んだ奇跡の言葉

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「夢を現実にする」というフレーズは、ディズニーを象徴する代名詞です。しかし、その言葉が生まれた背景には、ビジネスパートナーによる背信行為という強烈なトラウマが存在します。

1927年、ウォルトが生み出したウサギのキャラクター「オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット」は大ヒットを記録しました。ようやく掴んだ成功に歓喜したのも束の間、翌1928年、ニューヨークの配給業者チャールズ・ミンツとの契約交渉の場で地獄を見ることになります。ミンツは著作権の所有権を盾に制作費の大幅削減を突きつけ、拒否したウォルトの背後で主要なアニメーターのほとんどを秘密裏に引き抜いていたのです。

昨日まで肩を並べて夢を語り合っていた仲間たちに去られ、心血を注いだヒット作の権利までも奪われたウォルト。失意のどん底でニューヨークからロサンゼルスへと向かう大陸横断鉄道の車中で、怒りと絶望を押し殺しながらスケッチブックに走らせた鉛筆から、世紀のキャラクターが誕生しました。これこそが、ミッキーマウスの誕生経緯に隠された泥臭い真実です。

妻リリアンの「モーティマーという名前は気取りすぎている」という助言を受け、「ミッキー」と名付けられたその小さなネズミは、同年に世界初のトーキーアニメーション『蒸気船ウィリー』として公開され、世界的な大ブームを巻き起こしました。

後年、ウォルトが口にした「すべては一匹のネズミから始まったことを忘れないでほしい」という言葉は、ノスタルジーに浸るためのものではありません。「自分はあのドン底の裏切りから這い上がってきたのだ」という、生涯消えることのなかった反骨精神の刻印だったのです。

森 瞳
著者

森 瞳

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