2026年の医療現場を象徴するのが、徹底されたデジタル化(DX)だ。札幌自衛隊病院では、AIを用いたトリアージュシステムや、遠隔地とのリアルタイム手術支援システムが実用段階に入っている。
広大な北海道において、離島や僻地駐屯地からの遠隔医療診断は不可欠だ。5G回線や衛星通信を活用し、札幌の専門医が数百キロ離れた現場の隊員を診断する。この技術は、将来的に民間医療の届かない過疎地の高齢者医療にも応用される予定だ。防衛医学の発展が、結果として日本のへき地医療の未来を救うという、皮肉ながらも希望に満ちたテクノロジーの循環がここにはある。