では、市場のあらゆるサプリメントが悪なのだろうか。決してそうではない。部活で極端にエネルギー消費が激しい時期や、食が細く十分な栄養摂取が困難な環境において、食事の「補助」としてマルチビタミンやプロテインを活用することには一定の合理性がある。
重要なのは、「身長を伸ばす薬」としてではなく、日々の栄養補給のベースアップとして捉える視点だ。製品を選ぶ際は、以下の基準を厳格にチェックしたい。
まず、GMP(適正製造規範)認定工場で製造され、品質管理と安全性が担保されているか。次に、「飲むだけで〇cm伸びる」といった非現実的な謳い文句を掲げていないか。そして、全成分の含有量がミリグラム単位で明確に開示されているか。中身の不透明な独自ブレンドを誇る商品は避けるのが鉄則だ。
もし子どもの低身長が著しく、同年代の成長曲線から大きく外れている(-2SD以下など)場合は、怪しげな通販商品に頼るのではなく、迷わず小児科や小児内分泌の専門外来を受診すべきだ。骨系統疾患や内分泌疾患が隠れている場合、適切な保険診療による治療こそが唯一の正しい道筋となる。