ネット上のQ&Aサイトや移住系掲示板では、久万高原町について極端な言説が散見されます。現地取材と行政の公表資料に基づき、特に誤解の多い3つのトピックの真相を検証します。
誤解1:「冬は雪に埋もれて陸の孤島になる」の真相
確かに四国カルストや石鎚スカイラインなど標高1,000メートルを超える山岳道路は冬季通行止めとなり、スキー場周辺は本格的な雪景色となります。しかし、町民が主に生活する久万地区などの盆地部は、降雪があっても行政による迅速な除雪体制が整っており、国道33号が長期間にわたって通行止めになる事態は極めて稀です。ただし、早朝や深夜の路面凍結は日常的であるため、12月から3月までのスタッドレスタイヤ装着は必須であり、「ノーマルタイヤで四国だから大丈夫」という油断は禁物です。
誤解2:「商店がなく日用品の買い出しすら困難」の真相
町内中心部には大型スーパーマーケットやドラッグストア、コンビニエンスストア、個人経営の精肉店・鮮魚店が存在し、日常の食品や消耗品の調達に困ることはありません。さらにネット通販の配送も松山市内と変わらない日数で届きます。専門的な医療機関や大型家電量販店、デパートでの買い物には松山市街へ出る必要がありますが、片道約45分〜1時間のドライブを「許容できる日常の移動」と捉えられる人にとっては、不便と感じるレベルではありません。
誤解3:「閉鎖的な村社会で移住者が孤立する」の真相
歴史ある林業の町であり、古くから四国遍路を支える「お接待の文化」が根付いているため、外から来る人に対して排他的に攻撃するような空気はありません。むしろ、近年は地域おこし協力隊や新規就農者を町全体で歓迎する土壌があります。ただし、伝統的な集落では共同水利の清掃や消防団活動、自治会の役員分担といった地域タスクが存在するため、「誰とも関わらずに完全にプライベートを保ちたい」という姿勢で飛び込むと、ギャップを感じる可能性があります。