大阪唯一の路面電車「阪堺線」が今なお人々を魅了する決定的理由

大阪唯一の路面電車「阪堺線」が今なお人々を魅了する決定的理由

大阪唯一の路面電車「阪堺線」が今なお人々を魅了する決定的理由の見逃せないポイントを一挙に解説しました。

愛され続ける阪堺線の歴史は、決して平坦な道のりばかりではありませんでした。過去数十年の間には、厳しい経営判断のもとで切り捨てられた線路が存在します。その代表例が、かつて鉄道ファンの聖地として知られた「住吉〜住吉公園間(0.2km)」の廃止劇です。

阪堺線 廃止区間 理由を丹念に取材・調査すると、地方都市のローカル線にも通じる過酷な採算性の壁が浮き彫りになります。住吉公園駅は南海本線の住吉大社駅と直結する歴史あるターミナルでしたが、晩年は利用客が激減し、平日朝の7時・8時台にわずか5本の電車が発着するだけの「日本一終電が早い駅」へと衰退していました。わずか200メートル先の住吉停留場まで歩けば済む立地条件に加え、老朽化した軌道やポイントレールの改修・維持に数億円規模の莫大なコストがかかることが判明し、2016年1月に惜しまれつつ運行を終えました。

さらに遡れば、1980年には大阪市営地下鉄谷町線の延伸に伴い、天王寺と平野を結んでいた「平野線」が廃止されています。並行する高速鉄道路線の整備や、維持費の高騰という構造的な圧力のなかで、経営資源を「天王寺〜浜寺」という基幹ルートに集中させたからこそ、現在の阪堺線は生き残ることができたのです。失われた線路の歴史は、路面電車が都市インフラとして生き残るための苦渋の生存戦略そのものでした。

佐藤 大輔
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佐藤 大輔

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