フィクションの世界に留まらず、2020年代半ばから2026年の現在にかけて、現実の日本社会でも異様な「呪物ブーム」が定着しています。怪談師やオカルトコレクターが、国内外から曰く付きの品を買い集め、展示会や配信イベントで公開するカルチャーが若い世代を中心に支持を拡大しているのです。
取材班が追跡したアンダーグラウンドな骨董市や怪談イベントの現場では、以下のような「本物の呪物」が実際に数万〜数百万円単位の高額で売買されています。
- チャーミー人形:持ち主の周囲で次々と不可解な事故や怪異現象が起きるとされる、昭和レトロな抱き人形。
- クマントーン:タイの民間信仰に由来する、胎児の灰や呪術的素材を封入したとされる招福・呪詛の人形。現地の法規制を潜り抜けて輸入された品がコレクター間で取引される。
- カパーラ(頭蓋骨杯):チベット密教の法具として高僧の頭骨から作られた器。民俗資料としての価値と同時に、死者の念を宿す品として神聖視・畏怖される。
- 持ち主が変死した曰く付きの絵画:所有者が次々と不審死を遂げたという来歴(プロヴナンス)が付与された美術品。オークションで異様なプレミアム価格が付くケースも。
「展示会場の照明が突然一斉に破裂した」「保管している倉庫で毎晩、無人の足音が響く」――コレクターの手記や特番インタビューでは、こうした生々しい現場の証言が日常茶飯事として語られます。オカルトファンの間では「現代の特級呪物」と称され、エンターテインメントとして消費される一方で、現場の関係者が定期的なお祓いや除霊を欠かさない緊迫感は、単なるプラシーボ効果では片付けられない異様な空気を放っています。