「1-833」という番号の先頭にある「1」は、国際電気通信連合(ITU)の取り決めで北米地域(NANP:North American Numbering Plan)に割り当てられた国際電話の国番号「+1」を示しています。このエリアにはアメリカ合衆国本土をはじめ、カナダ、ジャマイカやバハマといったカリブ海の島々が含まれます。
続く「833」という3桁は特定の都市や州を表す市外局番ではありません。これは北米エリアにおいて着信者課金電話(北米トールフリー番号)として運用されている専用コードです。日本でいうNTTコミュニケーションズの「フリーダイヤル(0120)」や「ナビダイヤル(0570)」と同じ仕組みであり、米国内でこの番号にかける場合、発信者の通話料は無料となります。
現在、北米でトールフリー番号として指定されている主なプレフィックスは以下の通りです。
- 800番台:1-800(元祖トールフリー)
- 888 / 877 / 866番台:番号枯渇に伴い順次追加されたトールフリーコード
- 855 / 844 / 833番台:近年割り当てられた比較的新しいフリーコード(833は2017年運用開始)
- 822番台:将来の需要逼迫に備えて予約されている予備コード
ここで大きな疑問が生じます。なぜ「米国内の発信者が通話料を全額負担するはずの番号」から、太平洋を越えて日本の一般ユーザーへ電話がかかってくるのでしょうか。その背景には、インターネット回線を利用したVoIP(Voice over IP)技術と、番号偽装(スプーフィング)の悪用という暗部が存在します。