浄水場から送り出される水がどれほど安全であっても、各家庭の蛇口に届くまでの「最終区間」に潜むインフラの老朽化リスクは無視できません。現代の日本の住宅環境において、真に注意を払うべきは以下の2点です。
1. 1980年代以前の鉛製給水管(鉛管)の残留
全国の自治体で鉛管の更新工事が進められているものの、私道内や宅地内の引き込み管には現在も鉛管が残存している地域があります。朝一番の水や長時間滞留した水道水には極微量の鉛が溶出している可能性があり、毎日の洗米・炊飯で鉛管由来の水を長年体内に取り込み続けることは、微量であっても蓄積性の健康被害リスクとなり得ます。
2. 集合住宅における受水槽(貯水槽)の衛生状態
ビルや中高層マンションに設置されている受水槽は、有効容量10立方メートルを超えるものは年1回の定期清掃が義務付けられているものの、小規模な受水槽では点検・清掃が形骸化しているケースが現場取材で度々指摘されています。貯水槽内部に溜まった沈殿物やサビ、配管の亀裂から混入した不純物が、米の吸水過程でそのまま取り込まれてしまう懸念はゼロではありません。