華やかな芸能界のスターであった川島なお美さんと、職人気質のパティシエである鎧塚俊彦氏。二人の出会いは2007年のテレビ番組のデザートコンペティション企画でした。当時、鎧塚氏が川島さんのために作ったオリジナルスイーツに感動した川島さんがアプローチし、交際へと発展。2009年に結婚披露宴を挙げた際、川島さんが放った「私の体はワインでできている、鎧塚のデザートでできている」という言葉は大きな話題を呼びました。
しかし、二人の結婚生活は平坦なものではありませんでした。夫婦を相次いで襲った過酷な病魔が、二人の絆をより強固なものへと変えていきます。
まず2012年、鎧塚氏が「左目網膜中心静脈閉塞症」を発症。左目の視力をほぼ完全に失うという、精密な作業を要するパティシエにとって致命的な危機に直面しました。絶望の淵に立たされた夫を、川島さんは自炊の栄養管理から精神的サポートまで献身的に支え、鎧塚氏は奇跡的に厨房へと復帰を果たします。
そのわずか2年後の2014年、今度は川島さんに肝内胆管がんが発覚します。12時間に及ぶ大手術を経て一度は舞台復帰を果たしたものの、2015年に再発。激やせが報じられながらも、亡くなる数日前まで舞台に立ち続けた川島さんの傍らには、常に愛妻の手を握り励まし続ける鎧塚氏の姿がありました。