亀田和毅のボクシングスタイルは、長男・興毅や次男・大毅のスタイルとは一線を画しています。その最大の理由は、思春期をメキシコのボクシング界で過ごした独特のバックボーンにあります。
日本国内で兄たちが強烈なバッシングと熱狂の渦中にいた2000年代後半、当時中学生だった和毅は父・史郎氏の指導のもと、あえて日本のアマチュア規定に縛られないメキシコへの単身留学を決断しました。現地ではスペイン語を猛勉強しながら、スラム街のジムで屈強なメキシカンたちと殴り合う日々を送ります。
メキシコのアマチュア大会「グローブス・デ・オロ(金のグローブ)」で日本人として初めて優勝を飾るなど実績を積み重ね、現地でプロデビュー。「エル・メヒカニート(小さなメキシコ人)」という愛称を授けられました。スピード豊かなジャブとボディワーク、メキシカンスタイル特有の近距離でのショートアッパーは、まさにこの過酷な環境で生き抜くために磨かれた武器です。