振り返れば、フジテレビの金字塔的テレビドラマ『HERO』で演じた型破りな検事・久利生公平の爽やかなスタイルは、当時の若者文化そのものを牽引した。しかし、そこから時を経て『教場』シリーズで見せた冷徹な教官・風間公親役への変貌は、日本中の視聴者に強い衝撃を与えた。白髪混じりの義眼という義烈なビジュアルで、それまでのイメージを完全に塗り替えてみせたのだ。
今回の髭姿は、まさに『教場』で確立した「ビジュアルによる肉体改造」の系譜を継ぐものと言える。爽やかなトレンディスターから、重厚な演技派へのスムーズな変化。それは、テレビドラマの歴史とともに自らのパブリックイメージを再定義し続けてきたトップ俳優としての軌跡そのものである。