水通しとは、新品の衣類や仕立てる前の布地を、洗剤を使わずに水またはぬるま湯に浸して軽く洗い流す下準備を指します。「新品なのだから綺麗なはず」と思われがちですが、工場から出荷されたばかりの布製品には、製造・加工段階で使用された糊(のり)や防縮・防シワ加工剤、流通・保管時に付着したホコリや化学物質が残っています。
もし水通しをせずにそのまま使用した場合、以下のような具体的なトラブルやリスクが発生します。
第1に、皮膚トラブルやアレルギー反応の誘発です。特に乳幼児用の衣類や素肌に直接触れる下着類では、加工糊や化学物質が肌への刺激となり、接触皮膚炎や湿疹、かゆみの原因になります。
第2に、汗を吸わないことによる蒸れと肌荒れです。新品の綿製品は表面に糊が効いているため、水を弾いてしまい本来の吸水性を発揮できません。汗っかきな赤ちゃんの肌着が汗を吸わなければ、あせもや乳児湿疹の悪化に直結します。
第3に、ハンドメイドにおける完成後の激しい縮み・型崩れです。天然繊維(綿・麻など)は水分を含むと繊維が収縮する性質があります。水通しをせずに裁断・縫製してしまうと、完成後に初めて洗濯したタイミングで1〜2サイズ分も縮んだり、縫い目が引きつれてシルエットが崩壊したりします。