人間が汗をかくのは、体温の上昇を防ぐための正常な生理現象だ。しかし、なぜ他の部位以上に顔から大量の発汗が起こるのだろうか。皮膚科医によれば、顔の皮膚にはエクリン汗腺が異常に密集しているうえ、脳に近いという解剖学的な理由が存在する。脳の視床下部が「体温を下げよ」と指示を出すと、最も迅速に反応するのが頭部や顔面の汗腺なのだ。
加えて見落とせないのが、精神的ストレスや焦りによる「精神性発汗」である。「汗を見られたくない」「汗でメイクが崩れたらどうしよう」という不安自体が自律神経の交感神経を刺激し、さらに汗の分泌を加速させる。体温調節のための「温熱性発汗」と、焦りによる「精神性発汗」が同時に発生することで、顔全体の爆発的な発汗が引き起こされるというわけだ。