取組直前、呼出が企業名の書かれた懸賞旗を掲げて土俵をぐるりと一周する。勝負が決すると、行司は勝ち名乗りを上げ、軍配の上に束ねた熨斗袋を乗せて力士に差し出す。ここで力士が行うのが、右手で左・右・中央と空を切る「手刀(てがたな)」の作法だ。昭和の時代から続くこの儀式は、神々の恵みに感謝を捧げてから金品を受け取るという神事としての品格を象徴している。
懸賞が上限の60本に達する大一番では、現金だけで180万円が土俵上で行司から手渡される。束の分厚さは圧巻の一言で、勝った力士が片手で抱えきれず抱え込むように受け取る光景も見ものだ。