本商品の最大の醍醐味といえば、包み紙の内側に印刷されたあの「擦って貼るシール(転写シール)」だろう。肌やノートに包み紙の上から爪やコインでゴシゴシと擦りつけ、ゆっくり剥がすとキャラクターが見事に転写される。あの魔法のような仕掛けに、多くの子どもたちが夢中になった。
実はこの転写印刷技術、当時の駄菓子としては極めて高度な特殊インクと圧着フィルムが使われていた。水を使わずに圧力をかけるだけで綺麗に転写できる仕組みは、印刷会社の技術の粋を集めたものだったのだ。藤子・F・不二雄が生み出した愛らしいキャラクターたちが自分の持ち物に宿る感覚は、当時の子どもたちにとって特別な体験であり、単なるお菓子以上の価値を提供していたと言える。