設備投資の現場でトラブルが頻発するのが、受電方式の切り替えに伴う工事費用の見誤りだ。電気工事業の有資格者が現場調査に入ると、図面上には現れない追加コストが次々と露呈することがある。
単相しか引き込まれていない物件に三相機器を導入する場合、電柱からの引き込み線新設、三相専用の分電盤設置、漏電遮断器の増設、さらには適切な接地(アース)工事が必須となる。小規模なテナントや古民家オフィスでは、外壁の貫通部補修や幹線引き換えだけで数十万円の工事費が上乗せされる事態も珍しくない。
また、建物全体の主幹ブレーカー容量や引込線の太さが不足していれば、東京電力パワーグリッドへの申請と系統側の改修待ちで数週間から数ヶ月の工期遅延が発生する。機器を購入した後に「受電設備が対応していなかった」と頭を抱えるケースは後を絶たない。