ピアノ発表会において、最も初歩的でありながら取り返しのつかない落とし穴が「髪飾りを付ける位置の左右」です。一般的な外出やお出かけヘアであれば、分け目や本人の好みに合わせて左右どちらにアクセサリーを付けても問題ありません。しかし、ピアノのステージにおいては明確な物理的ルールが存在します。
グランドピアノを配置したステージでは、客席に向かってピアノの弦と響板(屋根)が奥に開き、鍵盤が舞台の下手(客席から見て左側)に位置します。つまり、演奏者は左を向いて座るため、客席や審査員、ビデオ撮影エリアに向くのは常に「本人の右半身・右側頭部」となります。もし左側にどれほど豪華なティアラやリボンを飾っても、客席からはピアノの屋根と本人の背中側に隠れてしまい、記念写真や演奏中の映像には一切写りません。
舞台照明の当たり方を考慮しても、右斜め上からのピンスポットライトを反射して美しく輝くのは右サイドです。ハーフアップやサイドアップ、シニヨン(お団子)をスタイリングする際は、「右耳の上から後頭部右寄りにかけてのエリア」に主役となるヘアアクセサリーを配置することが、舞台映えを劇的に高める絶対条件となります。