ワールドカップの開幕が近づくにつれ、検索エンジンやSNS上には甘い言葉でユーザーを誘う悪質な情報が氾濫します。編集部が確認しただけでも、以下のようなミスリードやトラブルが多発しています。
第一の誤解は、「海外の違法ストリーミングサイトを使えば全試合無料で視聴できる」という言説です。X(旧Twitter)などで「全試合無料リンクはこちら」と誘導する投稿の9割以上は、フィッシング詐欺サイトや悪質なアドウェアの温床です。アクセスしただけで端末がマルウェアに感染したり、個人情報やクレジットカード情報を抜き取られたりする被害が後を絶ちません。さらに、違法にアップロードされた動画と知りながら反復継続して視聴する行為は、著作権法の観点からも深刻な法的リスクを孕んでいます。
第二の盲点は、「民放公式の無料見逃し配信はいつまでも残る」という思い込みです。地上波キー局が配信するTVerなどでの見逃し配信は、権利上の制約が極めて厳しく設定されています。通常のバラエティ番組のように「放送後1週間いつでも見られる」とは限らず、試合終了後わずか数時間から数日以内に配信が終了するケースや、ハイライト動画のみに差し替えられるケースが頻発します。「夜ゆっくりフルマッチを観よう」と考えていたファンが、帰宅したときには既にフル動画の配信が終了していたという悲劇は珍しくありません。
確実かつ安全に試合を楽しむためには、公式にライセンス許諾を受けた正規の配信事業者(NHKプラス、民放各局公式、DAZN)の配信スケジュールと視聴可能期間を事前に確認し、カレンダーアプリ等に登録しておく自衛策が不可欠です。