ネット上の情報やSNS動画では華やかな演出ばかりが切り取られ、現場で発生する重大なトラブルについては語られない傾向があります。取材を通じて浮き彫りになった「見落とされがちな盲点」を整理します。
第一の誤解は、「本数が多ければ多いほど絶対に喜ばれる」という思い込みです。ブライダル総研等の過去の調査データを紐解くと、女性が理想とするプロポーズの花束において、100本超の大束を望む層は全体の約20〜25%程度にとどまります。むしろ、「持ち帰りやすいスマートな12本(ダズンローズ)」や「歳の数だけのバラ」を好む層が半数以上を占めています。相手がミニマリズムを好む性格である場合、巨大な花束は空間的・心理的な圧迫感となり、逆効果をもたらす危険性があります。
第二の盲点は、「ホテルやレストランの保管環境」です。サプライズ演出のために当日の午前中に花屋から会場へ直送手配するケースが散見されますが、適切な冷蔵保管設備がない施設の場合、暖房の効いたバックヤードで花が開ききってしまい、夜のセレモニー時には鮮度が落ちてしまうトラブルが実際に報告されています。事前の会場スタッフとの綿密なすり合わせは必須条件です。