人間が自然な眠気に誘われ、深い眠り(ノンレム睡眠)に入るためには、生体リズムに沿った「深部体温の低下」が欠かせません。睡眠専門機関の臨床データやブレインスリープの研究発表でも指摘されている通り、入眠前には手足の末梢血管が拡張して熱を逃がし、体の中心部の温度(深部体温)が急激に下がっていきます。この体温差が大きくなるほど、脳は強い眠気を感じる仕組みになっています。
就寝前に適度な温かい水分を取り入れると、一時的に内臓の温度がわずかに上昇します。すると生体防御反応によって血流が促され、皮膚表面からの放熱が活発化。結果として就寝時には深部体温がスムーズに下がり、質の高い深い入眠へと導かれます。
さらに、人は睡眠中にコップ1杯分(約200ml〜300ml)の汗をかいて体温を調整しています。寝る前に適切な水分を補給しておかなければ、夜間に脱水状態へと陥り、血液の粘度が上がって睡眠が浅くなるばかりか、深夜の中途覚醒やこむら返りの直接的な引き金になります。寝る前飲み物睡眠の質を高めるアプローチは、単なる気休めではなく、確かな生理現象に裏打ちされた合理的な健康管理といえます。