心理学を学べる大学選びで失敗する理由とは?偏差値と就職の実態比較

心理学を学べる大学選びで失敗する理由とは?偏差値と就職の実態比較

心理学を学べる大学選びで失敗する理由とは?偏差値と就職の実態比較についての真相をお届けします。

「心理学部を出ても就職先がないのではないか」という不安は、ネット掲示板やSNS上で根強く囁かれています。しかし、大学通信等の就職調査データや主要大学のキャリアセンター報告書を精査すると、実態は全く異なります。心理学部生の一般企業就職率は文系学部全体の中でも極めて堅調であり、多様な業界で引く手あまたの状況が生まれています。

大学院へ進学して心理専門職に就く層は、心理学科卒業生全体の15%〜25%程度にとどまり、残る7割以上の学生は学部卒業と同時に一般企業や公務員へ就職しています。学部卒生の主な就職先産業別ランキングは以下の通りです。

  1. IT・情報通信・Webサービス(18%〜22%):UX/UIリサーチ、サービス企画、データアナリスト
  2. メーカー・流通・消費財(15%〜18%):マーケティング、商品開発リサーチ、広報・販売管理
  3. 金融・保険(12%〜15%):顧客リレーション、営業企画、リスク管理・人事部門
  4. 公務員・公的機関(10%〜14%):家庭裁判所調査官、法務技官(矯正心理専門職)、児童相談所(心理判定員)、一般行政職、警察官
  5. 医療・福祉・教育関連(8%〜12%):メンタルヘルス支援企業、就労支援員、特別支援学校指導員

大手IT企業の人事部長は、心理学部生を採用するメリットについて次のように語ります。

「消費者の行動バイアスや心理学的インサイトを理解した上で、統計データに基づいて仮説検証ができる文系人材は貴重です。文学部で養われる言語表現力と、理系的な計量分析の基礎を兼ね備えている点が、マーケティングや新規事業開発の現場で高く評価されています」

公務員採用においても、裁判所事務官や法務省の心理専門職(少年鑑別所や刑務所に勤務する法務技官)など、専門知識を直結させて国家公務員として活躍できる道が確立されています。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。