皮膚に現れた赤い斑点が「蚊」なのか「ダニ」なのかを判断する際、最大の判断基準となるのが刺された部位と皮膚病変の形状です。両者は生息環境や吸血・刺咬の習性が全く異なるため、身体のどの部分にどのような痕が残っているかを観察すれば、高確率で見分けることができます。
まず、蚊は飛行して獲物を探すため、半袖や短パンから露出している手足、首すじ、顔などを好んで狙います。これに対し、屋内性のダニ(ツメダニやイエダニ)は飛行能力を持たず、布団や絨毯の繊維から人の身体へと這い上がってきます。そのため、下着のゴムで圧迫されたウエストライン、お腹、太ももの内側、二の腕の内側、わき腹など、皮膚が薄く柔らかい隠れた部位に被害が集中します。
ダニ刺され跡の写真や臨床所見を確認すると、蚊の場合は中心が白っぽく周囲が赤く腫れる「膨疹(ぼうしん)」と呼ばれるじんましん様の反応が1〜2箇所ポツポツと現れるのが一般的です。一方、ダニは移動しながら数回にわたって針を刺す習性があるため、赤い小さなブツブツ(丘疹)が2〜3箇所まとまって直線状や集簇(しゅうぞく)状に連なるという顕著な特徴を持っています。