受療率とは何か?有病率との違いや計算式・推移を徹底解説【2026】

受療率とは何か?有病率との違いや計算式・推移を徹底解説【2026】

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傷病の内訳を分析すると、日本人の健康課題の変遷がはっきりと見えてきます。疾患別受療率の詳細まとめを見ると、外来・入院ともに上位を占めるのは、高血圧性疾患などの循環器系の疾患、悪性新生物(がん)、糖尿病などの内分泌・代謝疾患、そして筋骨格系および結合組織の疾患です。

とりわけ定点観測で注目されているのが、精神疾患の受療率推移です。かつて精神科医療といえば統合失調症などによる長期入院が中心でしたが、ここ十数年で構造が激変しました。気分障害(うつ病・双極性障害)、神経症性障害、ストレス関連障害、そして高齢化に伴う認知症の受療率が外来を中心に急増しています。

この背景には、厚生労働省の「受療行動調査」に見られる患者意識の劇的な変化が存在します。従来の「精神科や心療内科への通院は敷居が高い」というスティグマ(社会的偏見)が薄れ、メンタルヘルスの不調を初期段階で専門医に相談する行動様式が一般化したことが、統計上の受療率を押し上げた最大の要因です。受療行動調査と受療率の背景を照らし合わせると、数値の上昇は必ずしも国民のメンタルヘルスが一方的に悪化したことだけを意味するのではなく、「医療へのアクセス障壁が下がった健全な結果」という側面を内包していることが分かります。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。