妊娠中のインフル予防接種は危険?胎児への影響と打つべき理由の真相

妊娠中のインフル予防接種は危険?胎児への影響と打つべき理由の真相

妊娠中のインフル予防接種は危険?胎児への影響と打つべき理由の真相に関する知りたいポイントを初心者にも親しみやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

ネット上の掲示板やSNSで定期的に浮上するのが、「ワクチンに含まれる防腐剤(チメロサール)が胎児の脳や神経系に悪影響を及ぼす」「自閉症の原因になる」という主張です。この言説に惑わされ、接種を拒否したり、防腐剤が入っていない「チメロサールフリー」の製剤を探し回って接種時期を逸してしまう人が少なくありません。

結論から申し上げますと、通常のインフルエンザワクチンに含まれる微量のチメロサールが、胎児や母体に神経学的障害などの毒性をもたらすことはありません。チメロサールは、複数回使えるバイアル製剤の細菌汚染を防ぐ目的で微量添加されている「エチル水銀化合物」です。公害病などで問題視された有機水銀(メチル水銀)とは化学構造が異なり、体内に入っても速やかに代謝されて体外へと速やかに排出されます。

日本国内の小児科学会や産婦人科学会をはじめ、米国のCDCや食品医薬品局(FDA)も「エチル水銀を含むワクチンの安全性に問題はない」と公式声明を出しています。もちろん、心理的安心感を最優先したい妊婦のために、1回使い切りのシリンジタイプである「チメロサールフリー製剤」を仕入れている産婦人科クリニックもあります。しかし、供給量が限られているため、フリー製剤を探すあまり予約が取れず、流行期に無防備な状態で感染してしまうことこそが本末転倒の最大リスクです。チメロサールの有無に過度に神経をとがらせる医学的妥当性はありません。

副反応に関しても、最も多いのは針を刺した部位の赤み、腫れ、熱感や筋肉痛程度であり、2〜3日以内に自然軽快します。もし38度以上の発熱がみられた場合でも、妊娠中に安全に使用できる解熱鎮痛薬である「アセトアミノフェン(カロナールなど)」を適切に服用すれば母体にも胎児にも悪影響はありません。むしろ、インフルエンザに本感染した際の40度近い持続的な高熱こそが、胎児機能不全のトリガーとなることを知っておく必要があります。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。