SNSや大手コミュニティサイトの相談掲示板を分析すると、「毎月生理2日目に会社を早退せざるを得ない」「薬を飲んでも痛みがビクともせず、暗い部屋でうずくまるしかない」という切実な声が数千件規模で投稿されています。取材に応じた都内在住の30代会社員女性は、その過酷な実態を次のように証言します。
「普段の頭痛なら市販の鎮痛薬で1時間もすれば落ち着くのに、生理中の頭痛は頭の中で心臓が激しく脈打っているような痛みが2日以上続きます。上司には『生理痛くらいで毎月休むのか』という無言のプレッシャーをかけられ、胃を痛めながら薬を規定の倍飲んで耐えていました。病院を受診して初めて、それが偏頭痛であり薬の選び方が間違っていたことを知りました」
医療現場の医師らも、この「市販薬への過信と耐性への恐怖」に警鐘を鳴らしています。痛み始めの初期段階を逃して激痛に達してから鎮痛薬を服用しても、胃腸の蠕動運動が止まっているため薬の吸収自体が著しく遅れてしまいます。さらに、「効かないから」と月に10日以上市販薬を服用し続けることで、皮肉にも薬自体が脳の痛覚神経を過敏にして頭痛を引き起こす薬剤乱用頭痛(MOH)に陥る患者が後を絶ちません。