マグロの血合いの栄養と効果を徹底解剖!下処理法や危険性の真相まで

マグロの血合いの栄養と効果を徹底解剖!下処理法や危険性の真相まで

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「マグロの血合いの栄養は赤身以上なのか」という疑問に対する水産学的な答えは、明確に「イエス」です。見た目の色合いから「血が固まった部分」と誤解されがちですが、血合いの正体は血液の塊ではなく、学術的には「遅筋(赤色筋肉)」と呼ばれる筋肉組織そのものです。

マグロは呼吸のために一生涯、一度も止まることなく大海原を高速で泳ぎ続けます。この過酷な連続遊泳を可能にしている原動力が血合い肉です。赤身(速筋)が瞬間的な加速力を生み出すのに対し、血合いは酸素を絶え間なく取り込みながら持久力を発揮するエンジンとして機能しています。そのため、細胞内には酸素を運ぶミオグロビンやシトクロムといったヘム色素タンパク質が赤身とは比較にならない密度で集積し、特有の黒褐色を形成しています。

生化学の分野で近年最大の注目を浴びているのが、国立研究開発法人水産研究・教育機構の研究チームがマグロの血合いから発見した有機セレン化合物「セレノネイン」です。セレノネインは抗酸化物質として知られるビタミンEの約500倍という圧倒的なラジカル消去能力を持ち、血球の酸化ストレスを防ぎ、細胞の老化抑制や生活習慣病予防に極めて高い効果を発揮することが各種学術論文で報告されています。かつて「加工しづらい端材」として廃棄・飼料化されていた部位は、現在では先端生命科学が認めるスーパーフードへと評価を完全に刷新しています。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。