借金返済に窮した水原氏が手をつけたのが、大谷選手の給与受取口座でした。送金された被害総額は約1700万ドル(約26億円)。なぜこれほどの巨額資金が、本人の気づかない間に流出し続けたのか。その背景には、専属通訳という特権的立場を悪用した巧妙な偽装工作がありました。
2018年に大谷選手が渡米した際、水原氏は英語が不慣れな大谷選手に付き添って銀行口座の開設を手伝いました。その過程で口座の管理権限を事実上把握した水原氏は、2026年後半に口座の連絡先設定(電話番号やメールアドレス)を自身のものへと勝手に変更。銀行からの送金通知やセキュリティ警告が大谷本人へ届かないよう遮断したのです。
さらに、大谷選手の会計士やファイナンシャルアドバイザーに対しても「大谷本人がこの口座はプライベートなもので、他者に見せたくないと言っている」と虚偽の説明を繰り返し、外部からの監査を完全にブロック。銀行側から高額送金の確認電話が入った際には、水原氏自身が大谷翔平になりすまして電話口で受け答えを行い、送金を承認させていました。