精神科外来や臨床心理士のカウンセリング現場では、長年にわたり誤診や不適切な治療にさらされてきた患者たちの悲痛な声が後を絶ちません。自著の手記やネット上の当事者コミュニティで共有されるリアルな告白には、共通する絶望の構図が存在します。
「物心ついた頃から母親のヒステリックな怒声と否定の言葉を浴び続けて育ちました。20代で会社に入っても、上司がペンを強く置く音だけで心臓が激しく波打ち、思考が完全にフリーズしてしまう。『お前は甘えている』と自分を責め続け、抗うつ薬を10年以上飲み続けましたが、何一つ良くなりませんでした」(30代・女性の手記より)
精神医療の現場において、複雑性PTSDはしばしば「難治性うつ病」「パニック障害」「双極性障害II型」「境界性パーソナリティ障害」と誤認され、多剤大量処方に陥るリスクが指摘されてきました。投薬によって一時的な不穏や不眠を抑え込んでも、根底にある「未処理のトラウマ記憶」と「壊れた自己認識」がケアされない限り、真の寛解には至らないという臨床的現実が浮き彫りになっています。