実際のビジネス現場では、知識として知っていてもとっさの場面で「want」を使ってしまい、思わぬ誤解を招く事例が後を絶ちません。都内の外資系ITコンサルティングファームで働くプロジェクトマネージャーの証言からは、現場のリアルな摩擦が見えてきます。
「海外オフィスとのビデオ会議で、日本人メンバーが顧客に対して『We want to change the deadline.(締め切りを変更したい)』と直球で発言した瞬間、先方のディレクターの表情が硬直したのを目撃しました。悪気がないのは分かりますが、ネイティブ側からすると『こちらの事情を無視して自分たちの要求を一方的に突きつけてきた』と映ってしまったのです。すぐに『We would like to discuss the possibility of adjusting the schedule.』とフォローに入り事なきを得ましたが、言葉の温度差はビジネスにおいて致命傷になり得ます。」(30代・ITコンサルティング担当)
また、大手ソーシャルメディアや知恵袋等のコミュニティでも、「上司へのメールでI want you toと書いてしまい注意された」「海外のホテルでI want breakfastと言ったら冷淡に対応された」といった実体験が多数共有されています。単語の持つフォーマル度に対する無頓着さは、知らず知らずのうちに相手へ不快感を与えているのが実情です。