日本の同人カルチャーの歴史は、明治・大正期の文豪たちが集った自費出版の文学同人誌(『白樺』など)にルーツを持ちます。これが1970年代に入り、手塚治虫や石ノ森章太郎らの作品に影響を受けた漫画少年・少女たちの手によって、独自の漫画同人誌即売会へと発展しました。
1975年にわずか32サークル・参加者約700人で産声を上げた「コミックマーケット(コミケ)」は、半世紀を経て世界最大のインディペンデント表現の祭典へと成長を遂げました。2026年最新のコミケ現場では、訪日観光の解禁と多言語対応システムの完成により、一般参加者・サークル参加者の双方で海外比率が急激に高まっています。
準備会関係者の発表資料によると、2026年開催回における海外からのオンラインチケット購入率は過去最高となる全来場者の約16.4%に達しました。東京ビッグサイトの現場では、タイ、台湾、韓国、欧米からの参加者が自作の「โดจิน」を携えて机を並べ、言葉の壁を越えてスケッチブックや新刊を手渡す光景が日常のものとなっています。