乱闘や危険な投球を防ぐため、プロ野球界はルールと罰則の整備を重ねてきました。特に重要なのが危険球と退場処分の基準です。NPBでは1994年より危険球退場ルールが導入され、「投手の投球が打者の頭部、顔面、ヘルメット等に直接当たった場合、球審が危険と判断すれば即座に退場」となります。故意か過失かを問わず、スッポ抜けであっても原則として退場処分が下される極めて厳しい運用です。
あわせて、報復合戦を未然に防ぐ仕組みとして警告試合の適用条件が定められています。死球などをきっかけに不穏な空気が流れた際、審判員は両チームに対して「警告」を発令。以降、いずれかの投手が故意と思われる死球を与えた場合、その投手および監督が即座に退場処分となります。以下の表は、日本プロ野球とメジャーリーグにおける主な処分基準と罰則の比較です。
このように、NPBとMLBを比較すると、メジャーリーグ乱闘の処分は出場停止期間中の給与が支払われないため、年俸数億円の選手であれば一回の乱闘で数千万円単位の経済的損失を被る設計になっています。日米ともに制度的包囲網が敷かれたことが、乱闘の沈静化に決定的な役割を果たしました。